〈3〉 歩き方とのフォームの違い
歩く速度が早くなるに従って、左右の脚が同時に着地している時間が短くなります。片脚が着地するや否や、他方の脚が蹴り出しをして空中に上がります。そのため、素早くカラダを着地したばかりの脚の位置まで移動しないと、後方でバランスを崩します。よって、どうしても前方に移動するパワーが大きくなり、そのため前かがみになりやすいのです。
また、例えば右脚で蹴り出しをして、右脚を前に運ぶとき、同時にやや大き目に反対側の左腕を前に振り出さないと、バランスが取れません。つまり、早歩きでは、普通に歩くときに比べて腕の役割も大切になります。
効率よく筋肉を使いたいなら、腕はヒジを90 度に曲げて、手は軽く握りこぶしを作るといいでしょう。腕を後方に振るときもヒジが伸びないように、90 度を維持し、肩で振るのではなく、背中の筋肉で腕の根元から振るようにします。肩甲骨を中央に寄せるような要領で、ヒジを後ろに振ります。すると、見た目も早歩きのスピード感が表れて、かっこよくなります。
早歩きになったら、呼吸も意識して「しっかり吐く」ということを忘れずに。呼吸はきちんと吐ききると、新たに肺にたくさんの空気が入ります。
早歩きでは、浅い呼吸になりがちです。やや大きめの呼吸で、リズミカルに吐くことを意識しましょう。