〈6〉 日常生活の中で走るための筋肉を鍛える
走るために必要な筋肉を鍛える方法はいろいろあります。その中で、とくに意識して鍛えておきたいのは「腹筋」です。カラダの軸を支え、走るための適度な前傾姿勢を支えるために欠かせません。
腹筋強化は運動として行えれば理想的ですが「忙しい」「面倒臭い」という人には、会議中でもできる方法があります。椅子に座っているとき、下腹に力を入れて両ひざを少し上げます。これを30 秒間続けましょう。楽にできるなら、1分間、2分間……と延長していきます。両脚の重みを利用して腹筋を鍛える、というわけです。簡単に見えますが、行うと案外つらく、筋肉強化になることを実感できます。これは、通勤電車でもできます。
ほかに通勤電車内でもできることとして、立ったまま、つり革に軽くつかまり、片脚を少し床から上げます。まずは、脚をカラダの後方に少し上げましょう。「上げる」というよりは「床から足を浮かして後方に伸ばす」という感じです。背中とお尻、大腿後方の筋肉の強化になります。これを左右で20 ~ 30 秒間ずつ行ったら、次は同じ要領で脚を左右それぞれの外側に少し上げます。上げるというより外側に伸ばすイメージです。股関節周囲と大腿の筋肉を鍛えることができます。
コピーを取っている問や、調理をしている間などは、立ったまま片方のひざを曲げて前に軽く上げます。股関節を45 度くらいに上げてキープします。これも30 秒間くらい維持します。このとき、腹筋も意識して背すじも伸ばすことが大切です。
このように、生活の中での空いた時間を使って、お金もかからずできる方法はあります。毎日の積み重ねで、より速く、美しく走れたり、走ることとあわせてスリムなカラダを作ったり……忙しい毎日の中でも、効率よく鍛えたいですね。